こんにちは!横浜のルーン占い師、八重森るなです。
週一回(この頃だいぶ遅れているけれども汗)、エルダーフサルク(一番古い古代ゲルマンのアルファベットである)ルーン文字の意味を解説しています。
私の独断と偏見も混じってしまっているので、純粋な意味が知りたい方は教科書になる本をお読みになることをオススメします。(でも、それほど外れたことは言わない…つもり)
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ルーン文字「オセル」の意味
読み方…オセル
対応文字…o
意味…相続された土地
北欧神話における「オセル」
いくつか本を読んでみたり、神話を読み返してみたりしたのですが、北欧神話に「オセル」にあたるトピックは無いみたいなんです。
何しろ北欧神話の神々は一応「不老不死」なんですよね。
ただし、女神イズンが管理している「黄金のリンゴ」を一日一個食べないと、老いていって、やもすると死んでしまうかもしれないんです。
随分と簡単に覆される「不老不死」です。
しかも、定められた運命のお陰で、最終戦争「ラグナロク」が起こってみんな死んでしまうんです。どんな神様でも、運命の3女神(ノルン)には敵わないんです。
だから、相続なんて話にはなかなかならないんですよね。
どうにも、この文字は神話ではなく、人間側の都合によって存在する文字みたいです。
人間と「引き継ぐもの」
では、ルーン文字を使っていた頃の人間達の足跡を追ってみましょう。
この石碑は、イェリング墳墓群という世界遺産になっているルーン石碑天国にあるものです。
こちらで紹介している「エルダーフサルク」の時代よりもだいぶ後のものなのですが、人間の王様の活動が書かれているものなのでご紹介します。
10世紀初頭、ゴームという王様が、デンマークのために良い働きをしたお妃様のチューラをたたえて建てたものと考えられている石碑です。
誰がどんな働きをしたか、そしてどう歴史に残して欲しいか。
残っているものは、そんなことを書いた石碑が多いです。
その土地が誰のもので、誰が活躍した(ので敬ってほしい)のか、そうしたことは威厳にも拘るので是非とも残しておかなきゃならなかったのでしょう。
実在する人間達とオセル
我が島国である日本の方よりも、ヨーロッパ大陸とその周辺にある古ゲルマン人の土地の方が、より昔からのものを相続しにくい環境にあると言えると思います。
ヨーロッパは地続きで自分たちと違う民族が住んでいたので、攻められてきては支配者が変わる、なんてことはよくあったようです。
小学校の頃に教科書で読んだ「最後の授業」というお話は、プロイセンに負けてフランス領からプロイセン領に変わらなくてはならなくなった土地で、フランス語の最後の授業をする話でした。
自分たちを支配している者が負ければ勝った方に財産として自分たちや自分たちに属しているものを奪われ、そちらのものとして振る舞わなければならなくなります。アイデンティティから財産から、命に至るまで奪われかねないのが日常でした。
明日はどんな領主がこの土地を支配しているかわからない。
古ゲルマン人は、だからこそ、石碑を残しておきたかったのかもしれませんね。
自分の中で解釈の幅を広げる
以上のようなことから、ご自身の中で「なにがオセルに当たるだろう?」ということを考えて、昔から引き継いだものについて考えてみてください。
ここでお話ししたことが全てではありません。
占いには不正解はあるけど、正解はないと言われています。
全く関連のないことを結果として提示するのは「不正解」ですが、今お話ししたようなことから連想をしてあなたの解釈を作り上げてください。
正位置と逆位置
正位置と逆位置は、採用する人と採用しない人がいると思います。
私は、正位置に関しては上記のような解釈から連想の幅を作っていくやり方で読んでいます。
逆位置は、正位置の意味が「機能不全を起こしている(そのルーンが意味することが、なんか不具合があってうまく働いていない)」と捉えます。
正位置の意味例一覧
世襲財産、昔からの言い伝え、昔からやっていること、年配の人の話をよく聞く、ずっと前からのルール
逆位置の意味例一覧
古色蒼然、悪い意味での前例踏襲、見直しが必要
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