こんにちは!横浜・白楽のルーン占い師、八重森るなです。
週一回、エルダーフサルク(一番古い古代ゲルマンのアルファベットである)ルーン文字の意味を解説しています。
私の独断と偏見も混じってしまっているので、純粋な意味が知りたい方は教科書になる本をお読みになることをオススメします。(でも、それほど外れたことは言わない…つもり)
こちらは皆様と直接つながるためのお友達LINEです☆お気軽に追加してください!
ルーン文字「ユル」の意味
読み方…ユル
対応文字…Y
意味…イチイの木、死と再生
古代北欧におけるユル
ユルという言葉は、英語のYew(ユー、イチイの木)と同源です。
イチイという木はこんな感じの木なのですが、
この木は材木としてとてもいい性質を持っているそうです。
年輪が狭くて狂いにくいのだとか。
加工するのに役立つのでしょう、北欧ではこの木を使って弓やスキー板を作ったのだそうです。
北欧神話にはウルという神様がいて(ルーン文字のウルurとはつづりが違い、Ullrと書くそうです)、この神様は狩猟の神様。
ユーダリル(イチイの谷、という意味なのだとか)に住んで、イチイを弓やスキー板などに加工して使っていたのだそう。
こちらがウル神。
雪深い中での狩猟なので、スキー板を履いて行うんですね。
足に履いているのがスキー、手に持つ弓、どちらもイチイの木で作られているのだとか。
イチイの果たす役割
このイチイは狩猟の道具として使われていました。
狩猟といえば、動物を狩って命をいただく行為です。
それが「死」のイメージに繋がって、死んだ動物が輪廻の思想に乗って再生をすることから「死と再生」という意味合いになったのでは無いかと考えられています。
他にも、イチイの実が薬用であり毒物なことから食べると死ぬというところから来ているという説、常緑樹であることから命の永遠性を願って墓地に植えられたからという説もあります。
「死と再生」というモチーフはどこの神話にもあって、現代創作でもよく出てくるお決まりのパターンですが、命あるものがやがて枯れていき、そしてまた生まれ変わるという願望にも似た信仰はどこの文化でもあるのでしょう。
私の中の「死と再生」のイメージは、炎で焼かれて生まれ変わる手塚治虫の「火の鳥」のイメージです(北欧関係ありませんね・汗)
死の大地から再生へ
古代のヨーロッパ、特に北欧などは、冬はまさに「死の世界」だったに違いありません。
食べ物が取れなくなり、木々も草も枯れ果てて、雪が大地を覆い尽くす白の世界。
人間たちだって食べるものも少なくなります。もしも前年が不作だったりしたら、冬の間食べるものにもこと欠いていたでしょう。冬が来るたびに何人もの人が飢えと寒さで亡くなっていたと思われます。
しかしその季節も永遠に続くわけではありません。どんなに遠くとも、やがて太陽の力が強くなり、雪が溶けて、草木が萌える季節がやってきます。
それは一度死んだ大地が蘇るように見えることでしょう。
「死と再生」モチーフの源流というのも説は色々ありますが、場所柄を考えるとこれが一番しっくりいくのかな、と思っています。
現代でも、ヨーロッパ人って太陽が出ていると上半身脱いで日光浴し始めるじゃないですか。それだけ彼らにとっては太陽は大事な存在なんですよね。日の光を浴びると「生き返った!」って思うのではないでしょうか。
自分の中で解釈の幅を広げる
以上のようなことから、ご自身の中で「なにがユルに当たるだろう?」ということを考えて、何かが終わって、また始まるようなシチュエーションを考えてみてください。
これはタロットの「死神」にも似ていると思います。
一度何かが終わって、また次のサイクルが始まるような感じです。
もし恋愛でこの文字が出てきたら、ひょっとしたらその恋は終わりの時を迎えようとしているのかもしれません。
しかし、終わらせればこそ次の恋ができる、そんなことを暗示しているかもしれないですよね。
ここでお話ししたことが全てではありません。
占いには不正解はあるけど、正解はないと言われています。
全く関連のないことを結果として提示するのは「不正解」ですが、今お話ししたようなことから連想をしてあなたの解釈を作り上げてください。
正位置と逆位置
正位置と逆位置は、採用する人と採用しない人がいると思います。
私は、正位置に関しては上記のような解釈から連想の幅を作っていくやり方で読んでいます。
逆位置は、正位置の意味が「機能不全を起こしている(そのルーンが意味することが、なんか不具合があってうまく働いていない)」と捉えます。
正位置の意味例一覧
死と再生、自己変容、一旦リセット、終わらせる
逆位置の意味例一覧
逆位置はありません。
八重森るなのルーン占い講座は→こちら
もうちょっとライトなルーン占いワークショップは→こちら
八重森るなの鑑定は→メニューの「お問い合わせ」でお時間のご相談等をさせていただいたのち、こちらでお手続きをお願いします。
コメント